味覚ラボラトリー

「ロールキャベツとビール」って合う?


「ロールキャベツ」は既製品の豚ミンチのつくねとフレッシュなキャベツを
合わせて妻が作ってくれたもの。

そして、アサヒのスーパードライ。

色合い的にもそんなに似ていないし・・・・

味わい的には、更にピンとこない・・・。

では、実際にあわせてみよう。まずは、味わいの強さの分析から。

★ロールキャベツとアサヒスーパードライの味わい分析
食べ物
味わいの要素
ロールキャベツ
(5点満点)
飲み物
味わいの要素
アサヒスーパードライ
(5点満点)
甘み
固形の食感
3,5 酸味
泡立ち
3,5
口の中の汁の量
脂っこさ
アルコール
タンニン
香り(肉の臭み、甘み、キャベツの甘い香り) 香り(ホップ香、酵母臭、甘み、苦味)
味全体の強さ まろやかさ
註:前回の「秋刀魚」の時とスーパードライの味わいの値が異なっていますが
   自分の感じたとおりに記しています。


比較的両者の味わいの強さは似通っています。さて、実際に合わせてみると・・・


ん・・・・ん・・・・・

なんか全然重なんないな・・・。

ビールの苦味と酸が完全に浮いちゃってます・・・。

あ、でもちょっと待って!キャベツとミンチ肉を口の中でよ〜く咀嚼するのを
忘れていました。味わいをよく交わらせるためにはよ〜く咀嚼して食べ物を
ペースト状にしてからビールと口の中で混ぜるべきでした。

このロールキャベツ・・というか、この肉、おいしくない。
既製品だからね、しょうがないけど・・・・。

だってこの肉、臭い。屁のような匂い。
既製品の餃子にもこの手の香りがよくある。

だから臭み消しみたいにビールを使うみたいになるんだけど・・・肉の臭みや
変な甘みにそこそこビールの苦味が付いてきてるけど、この臭みにあわせる
べき味わいじゃないように思う。

ペースト状にしてビールを注ぐとよく味わいが混ざって、味の強さのバランスが
そこそこ良いことがわかる。

でも、しっくりこない。

ビールの苦味にぴったりくるものがない。

ピールの酸には肉の甘みがピッタリ来た!

ビールの香りにも・・・・豚の臭みが合わないでもないけど・・・ビールがちょっと
かわいそうかな。

(ビールって意外に酸や香りが高いことが良く分かります!)

キャベツ単体ならとっても美味しいこの料理。ほのかなキャベツの青っぽい香りと
野菜の甘みがしっかり出てます。

ああ!でも残念!この繊細な甘みに対してビールの苦味、ビールの粗い泡が
全然質感として合ってない!

この料理の良い点ってキャベツの甘みと豚ミンチの香りの融合でしょ?
そしてスープの優しい味わい。結構繊細で軽い料理。

でもビールの苦味や泡にピタッとくるものがない。

全体的に残念な相性だった。

この料理を更にビールに近づけるにはどうしたらよいだろう。

考えられるのは、胡椒を強めに入れること。これでビールの香りとの
バランスができる(ただ余韻のバランスを欠くかもしれないけど)。

あとはバターやオリーブオイルを入れてみるのもいいかもしれない。
味わいにコクが出る分、苦味や泡に対抗してくれるから。

でも味わいの質的にちょっと合いにくい相性だったかな。

ワインなら断然白。それもキャベツの繊細さを生かしてくれるような
それでいて豚の味の強さにも対抗できる白。

これ結構難しいかも。

イタリアなら北のアルト・アディジェのゲヴルツトラミナーとか、あるいは
ソーヴィニョン・ブランのちょっとしっかりしたタイプでも面白い。

あんまり綺麗な酸がきっちりでたタイプより、フルーティー感があって
柔らかい酸とアルコール感のバランスの取れたワインがいいでしょうね。

ヘビーである必要はない。