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自分磨きのワイン術 その21 タンニンを溺愛する 「あなたはタンニンが好きにな〜る〜」 と前回催眠をかけました。 もうあなたは、夢遊病者のように赤ワインのタンニンを求めて さまよっているに違いありません(^^;)。 そんなあなたに 「これがタンニンです(^^)」 といえるブドウ品種をご紹介しましょう。 そのブドウはイタリアの北西部、フランス国境に近い ピエモンテ地方のブドウ 「ネッビオーロ種」 です。このブドウ、タンニンの強さにおいて向かうところ敵なし と言っても過言ではありません。 タンニン成分、それはポリフェノールのことです。 「あ!じゃー、健康に良いんだ!」 と思われる方もいらっしゃるかもしれません。 ちょっと待った!! です。 このメルマガは味覚系メルマガであって、消化器系、または 循環器系メルマガではありませんので、ポリフェノールの効能 については、ほかのメルマガで知識を深めてください(^^;) 口に含むものなら何らかの形で体に貢献するだろうに、それに 狂喜して踊らされて商業至上主義的な企業戦略に乗っかる ことはない・・・・というのが「自分磨き」のスタンスです(^^)。 もちろん、ワインと健康、そして酸化防止剤の使用については 今後しっかりと触れていかなければならないと考えております。 味覚的快楽こそ真の健康につながる・・・・そういうことです。 さて・・ タンニン成分はブドウの果皮の中、そして種にあります。 そして、ブドウがタンニン分を多く蓄積し、同時に目に映る色 鼻で感じる香り、酸、甘みなどの味わいなどすべてを蓄積 するためには、当然、それを溜め込む時間が必要ですね。 収穫時期が遅くなる=ブドウの生育の遅い品種ほどタンニン 成分を溜め込む時間を多く持っているということになります。 いわゆる晩熟タイプのブドウですね。 たとえば早熟タイプのブドウの代表格はメルローちゃん。 彼女は9月上旬〜10月初旬ぐらいが平均的な収穫時期。 それに対して晩熟なのが カベルネ・ソーヴィニョンくん・・・・・・10月中旬ぐらい。 また、さらに晩熟なのが ネッビオーロくん ・・・・・・10月中旬〜10月下旬 またまたさらに晩熟なのが・・・・ アリアニコちゃん ・・・・・10月下旬〜11月初旬 この晩熟御三家・・・ワインとしての能力も収穫時期の遅さに 比例してすばらしいものがあります。 そして、この3つのブドウに共通しているのは 「酸」 そして 「タンニン」 その莫大な力なんです。 そして、比較的温暖な気候の地で育つカベルネ・ソーヴィニョンくんと アリアニコちゃんは、色も濃く、糖度もしっかり上がってタンニンと 結びついてバランスを保ってくれるアルコール要素もしっかりしてきます。 色が濃い → 「おお!なかなかしっかりしたワインらしいぞ!」 ↓ 香りもしっかり、甘みもある → 「フム、美味しそうな果実の香りだ!」 ↓ 味わいは酸、タンニンともにパワフルだが、アルコール、滑らかさも よく出ている → 「ハハ!やっぱりしっかりしたバランスの良いワインだ!」 という心理的な流れが描けます。 目で見たときの感覚がしっかりと一貫性を持って味わいまで 貫かれています。 それに対してアルプスの麓で育つネッビオーロくんは、寒い場所で育つ ものだから、色は比較的薄く、糖度がなかなか上がりきらないから 酸やタンニンが突出する傾向になります。 色が薄い → 「プッ!何この色の薄さは!ロゼじゃないんだから!」 ↓ 香り・・・あんまりフルーティーじゃない・・・ → 「よくわかんない!」 ↓ 味わいは、飛び上がるほどの酸とタンニン → 子g不fsえおいtyぱprh!!! という心理的流れになります。 ネッビオーロの酸とタンニンの力は尋常じゃないです。特にタンニンは他の ブドウ品種の追随を許しません! そして、色→香りから口に移ったときのギャップ、または加速度的に クレッシェンドする心理的な喜びの波・・・・これこそネッビオーロワインの 面白さだと思います。 色が薄いだけのそのタンニンの強烈さに驚いてしまうわけですね。 ネッビオーロワインの作り手でもっとも有名な人はアンジェロ・ガイア 氏でしょう。 「ガイアのバルバレスコ」 おそらく一生に一度は「飲むべき」ワインかもしれません(笑)。 その彼が有名になって間もない頃、アメリカのテイスティング会で自らの ワインについて語ったコメントがネッビオーロの性格を物語っています。 「このタンニンを愛さなければならない・・・」 アメリカ人にとって理解不能なタンニンレベルだったのでしょう。 前人未到の味覚領域に対して「愛さなければならない・・・」 という言葉は相当に理にかなっているように思えます(笑)。 それほどまでネッビオーロのタンニンは刺激的です。 タンニン・・・・それはワインの骨格に奥行き、立体感を与えます。 言葉上はワインの「かたさ」の一要素ですが、「かたさ」の領域に 存在しながらも、同時に、ふくらみをもたらしてくれる要素でもあります。 ちょっとファンタジーが入りすぎでしょうか・・・? 僕は、ネッビオーロのワインを飲むたびに「背筋が伸びる」思いがします(笑)。 いや、ほんとに曲がってた背骨がピンと一直線に伸びるのです! 僕にとって、ネッビオーロは整体師であり、また厳格な親のような存在かも 知れません(笑)。 ピエモンテ地方では、ネッビオーロを中心にしたこのようなワインのことを 「厳格なワイン」 Vini Austeri という言い方をします。 男性的、父権的という形容も当てはまるかもしれません。 僕の背筋が伸びることと、イタリア人の表現にはレトリックを超えた ところで共通した思い、感性の揺さぶりがあるのかもしれません。 「霊感の宿ったタンニン」といえば大げさでしょうか(笑)。 今日もまた、ほとんどもうひとつのメルマガ「エモーション!」ネタに なってしまいましたが、タンニンを語るとき、ネッビオーロに登場して もらわないと始まらないと思いました。 タンニンのワイン・・・・・楽しんでね!! ということで、タンニンについて、またはその他のご質問は info@viteitalia.com まで遠慮なくどうぞ!! 次回は、ワインの「塩」についてお話しましょう!! お楽しみにね!! |