自分磨きのワイン術   その18


   アルコールってどこで感じてますか?


 
   ◎ワインのボディー 

     筋肉      骨格
      ↓       ↓           
     糖分      酸
     アルコール   タンニン
     なめらかさ   塩気
     (粘性)

 上の構造を覚えていますか?
 (酸と糖分についてはバックナンバーを見てね!)


 今日、お話しする「アルコール」は、糖分に続くワインの筋肉要素です。

 では、突然問題です。


 ワインのアルコールって何によって生まれたものでしょう?

   1.アルコール添加
   2.アルコール発酵
   3.アルコール蒸留


 答えは・・・・2ですね。(1.3の場合もありますが一般的な意味で)


 「それぐらい知ってるわ、アホ!」と言われそうです(^^;)


 では、第二問。
 アルコール発酵とは、極簡単に言うとどんな現象を指すでしょう。


 1.糖分が酵母を食べて、アルコールができる
 2.酸が糖分を食べて、酵母とアルコールができる
 3.酵母が糖分を食べて、アルコールと炭酸ガスができる


 答えは・・・・3ですね。

 酵母君が甘いお菓子を食べて、ブリブリとウンチして、ブリッとおならする。
 ウンチがアルコール、おならは炭酸ガスと考えてください(^^;)。

 では、第三問。
 この酵母ってどこにあるんですか?

 1.ブドウの表皮に自然にくっついてる
 2.業者で培養している
 3.その生産地の酵母を生産者が培養している

 答えは、1,2,3 すべてです。

 もちろん 1 だけで醸造できれば理想なんでしょうが、それだけだと
 発酵がスムースにすすまないんです。

 だから生産者は、2で酵母を購入してモスト(ブドウ果汁)にぶち込むわけです。
 このほうが発酵がスムースに進むし、どういう酵母を選ぶかによって
 香りすらもコントロールできると言われています。

 で、より「自然派」を標榜するワイナリーなら 3 の方法を取ります。

 「ワインは生産地の個性の表現です!酵母もその大切な
 一員なのです!」

 というような言葉を良く聞きます。(究極の共存意識ですね!)

 いずれにせよ、アルコールの源はこの酵母とぶどうの糖分です。


 そして、酵母がある程度人間によるコントロールが可能であるのとは逆に
 ブドウそのものの糖分は、気候、その年のお天気任せな部分が
 多いこともお分かりでしょう。

 糖分を上げるためには、お日様の力がないと絶対にできない。

 暖かければブドウは甘くなるし、寒いと甘くならずに酸っぱくなる。
 

 だから・・・

 ワインのアルコールの高さ = 生産地・畑の太陽の当たり具合


 ということが言えてきます。

 傾向で言うと

   大陸性気候  → 冷涼で糖分が上がりにくい

   海洋性気候  → 温暖で糖分が上がりやすい

   南向きの畑  → 太陽の光をよく浴びれるので糖分が上がりやすい

   北向きの畑  → 太陽の光が浴びれないので糖分が上がりにくい

    標高が低い → 気温が上がりやすい

    標高が高い → 気温が上がりにくい



 海洋性気候で、南向きの畑、そして標高が低ければ、ブドウの糖度は
 すぐに上がります。(とすると今度は酸度をいかに上げるかの問題になります。)

 大陸性気候で北向き、標高の高い畑・・・というほとんど救いようのない畑でも
 土壌の質やブドウの木の仕立て方、醸造法などで生産者はカバーしていくわけです。

 すべては、アルコール度を上げるためのブドウの糖分を得るためです。



 ★ テイスティングのなかのアルコール

 骨格(酸)に対抗する要素としての筋肉としてのアルコール。

 いったいどうやって感じるのでしょうか?

 でも、あなたは、普段からお酒を飲むとき、ビールでもワインでも焼酎でも
 良いのですが、必ずアルコールを感じていますよね。


 どこでどうやって感じていますか?


 「これキツイなぁ〜!」

 っていうお酒は、どこでアルコールをどんな風に感じているんでしょうか?


 ゴックン・・・・・・ッカ〜〜〜!!

 この「ッカ〜〜!!」にあたる部分がアルコールの高さなわけですよね。
 (特に焼酎やウィスキーなど、アルコールの高い飲み物で顕著ですね)


 1.口の中から鼻腔を刺激する力

 2.喉を刺激する力



 大きくこの二つなんじゃないでしょうか?

 ワインテイスティングでは、この 2 に注目します。

 言い換えれば、「喉にのこる熱」です。

 この感覚がが熱い感じなのか、そうでないかをアルコールの高い、低いで
 感じてみます。

  1.あまり熱くない
  2.まあまあ熱い
  3. 熱い
  4.とても熱い

 あなたの持っているグラスに入ったワイン、ゆっくりと口の中でモグモグしながら
 じっくり舌に染みこませて、ゴックン飲み込んでみてください。

 喉にジワジワと熱さが伝わってくるはずです。

 1〜4のどのあたりにあるかの検討を付けたらラベルのアルコール度を
 確認してみてね。


 お〜! やっぱり14度もあった!!

 あれ〜?  たった11度なのにすごく熱く感じる・・・・

 あんまり熱くないと思ったら、やっぱり11.5度だ。

 あれ〜?熱くないのに結構なアルコール度数が表示してある・・・

 などなど・・いろんな感じ方があると思います。

 おそらくあなたはこういうテイスティングの仕方を今までしたことがないので基準が
 ないから、どのレベルが熱いのか、そうでないかを判断するのは難しいと
 思います。

 僕はイタリアワイン専門ですけど、だいだいラベル表示のレベルで13度以上
 なら比較的高いアルコールと考えて良いのではないでしょうか。

 といっても温暖化の影響下で、13度以上の高いアルコール度が平均レベルと
 言って良い状況になりつつありますが・・・。

 間違いなく11度、12度程度ならラベル表示としては低いレベルのワインです。

 でも、高いから良い、低いから悪いではありませんし、ましてや高いから高価
 低いからヤスモン、というわけではありません。

 また注意して欲しいのは、表示が高いから熱く感じなければならない、ということ
 ではない、ということ。その逆もしかり。

 なぜか。

 アルコール表示と実際に僕達の喉で感じるアルコールの度合いは違うんです!

 これを理解すると、「良いワイン悪いワイン」「高いワイン安いワイン」が
 ある程度分かってきます(^^)

 1.喉に熱く感じるワイン

 アルコール度が高いワイン、もしくはアルコール度が低くてもアルコール
 以外の味わいの要素が薄いワイン

 2.喉に熱く感じないワイン

 アルコール度が低いワイン、もしくはアルコール度が高くてもアルコール
 以外の味わいの要素がしっかりしたワイン


 と いうことができます。

 アルコール以外の要素とは、香り、粘性、酸、タンニンなどのことです。

 酸のところでも延べましたが、一つの要素を明確に感じるためには
 その他の要素に隠されてはいけないのです。

 アルコールをしっかり感じるとき、酸もタンニンも液体の粘性も引っ込ん

 くれないと感じにくい。


 だから、まず喉にしっかり熱を感じるかどうかを感じてみてね。

 感じればアルコールが高い時の熱さなのか・・・
 それとも他の要素が薄いときの感じ方なのか・・・

 感じなければアルコールが低い時の熱さなのか・・・
 それとも他の要素がしっかりしているときの感じ方なのか・・・

 をラベル表示やお値段などと一緒にちょっぴり吟味してみてくださいね(^^)。


 もちろん「酸を捉える」ためのアルコール、と言う風にも解釈すれば
 喉の熱さと酸の関係もみえてくるでしょう。

 テイスティングの感じ方としての

 酸の突出を抑えるためのアルコール

 アルコールの突出を抑えるための酸

 こういう理解がだんだんとあなたの中に浸透してくるはずです。




 ということで、今回は「アルコール」について解説しました。

 ご質問はいつものように遠慮なく、 info@viteitalia.com まで、どうぞ!!


 次回は、筋肉んの最重要要素!といえば大げさでしょうか・・・

 「なめらかさ」

 について、お話します!どうぞ、お楽しみに!!