自分磨きのワイン術  その10


  
鼻の華


  前号では、1〜6はシンプルなタイプ、いわゆるフレッシュ&フルーティーな
ワインに顕著な香りの引き出しで、これだけ知っていれば、お気軽なワイン
を楽しみ尽くすことができる、と書きました。
 
では、今日は、いわゆる「熟成タイプ」のワインに顕著な香りの引き出しを
見て行きましょう!!
 
 
7 スパイス香
 
 
コショウ、クローブ、リコリス、シナモン、ナツメグ、ヴァニラ・・・
 
このあたりの香りが出ているワインは、木樽での熟成に
よってスパイシーな香りを獲得しています。
 
だから「熟成タイプ」と言われます。
 
ワインの持つ果実味のフレーヴァーが樽の木目を通して
ゆっくりと酸化する事によってスパイスに変貌していきます。
 
また味わいのタンニン分も樽で熟成させる事と
瓶で熟成させる事によってスパイシーな香りに
変身します。
 
 
8 ロースト香
 
 
煎った香りですね。
 
コーヒー、カカオ、キャラメル、トーストパン、スモーク
煎ったアーモンド、ゴム・・・・
 
 
え?なんでワインにトーストした香りがつくの?
 
 
変ですよね!!(^^)
 
これは、熟成の樽の内側を、それこそ、「トースト」するから
なんです。オークの内側の表面を焦がします。
 
またその焦がし方によって、ワインの味わいにも様々な
ヴァリエーションが生まれます。
 
これについては、また折を見て上級編で触れていきましょう!
 
 
スパイス香、トースト香、このあたりの香りでワインが
どんどん艶かしく・・・・セクシーになってきますよ!!
 
 
9 動物臭(アニマル)
 
 
ああ、もうこのあたりで卒倒ですね!(笑)
 
 
なんじゃ?その動物臭って!!
 
 
と言われるあなた。
 
まずは、あなたの腋の下を匂ってみてください。
 
クンクンしましたか?
 
フフ・・・・・
 
それが、動物臭です(笑)。
 
なめし皮、レザー、猫のオシッコ、バター・・・・などなどが
動物臭ですが、まぎれもないあなたの匂いも動物臭です(^^)。
 
このあたりの香りが全面に絢爛と出てくると
 
「ちょっと勘弁!!」
 
的な世界になりますが(笑)、フルーツやスパイスやロースト
などの香りに少し「紛れ込んでいる」感じがなんともいえなく
セクシーなんですね。
 
 
10 その他
 
 
例えば、甘口ワインの凝縮された糖分が香りに還元されて
いくと、
 
ハチミツ
 
を感じます。フローラルな香りと一体化すると、
 
レンゲの花のハチミツ、とか、アカシアの花のハチミツ、とか・・・
 
不思議な事にある種の辛口ワインにもハチミツの香りを見つける
ことができます。
 
また
 
タール香
 
というのもあります。道路の舗装工事現場の香りですね(^^;)。
 
イタリアの王様 「バローロ」のある種のタイプには、この香りが
しっかり感じ取れます。
 
ああ、思い出しただけでも興奮します!!
 
 
 
え?タール香で興奮?アンタ、変態やろ!!
 
 
ハハハ、そうかもしれませんね!
 
まあ、ワイン好きは皆、好きモンかもしれないですね!
 
わぁはっ!なんて下品な表現!!「好きモン」だって。
 
「ポケモン」ならぬ・・・・「スキモン」ね!
 
もうワクワクしちゃいます!
 
・・・・・・・・・・・・・・・・・・
 
それから、 パンの耳 。
 
日本の食パンを想起するとあまりピンと来ないかもしれません。
 
たとえばフランスパンの周りの狐色の部分を想像してください。
 
あるいは、パン・ド・カンパーニュ。パンの内部の白い部分と
違って、回りにはいわゆるコゲ臭がたっぷりありますよね。
 
そう、コゲ香とイーストの香り、小麦の香りが混じった
ような・・・・。
 
 
あと、エナメル・・・・。
 
昔、「ヤンキー」と呼ばれる人はエナメルの靴を履いていたもの
ですが、僕、ヤンキーじゃなかったんで、靴をクンクンしたこと
ないんです(笑)。
 
たとえば、マニキュアとかシンナーとか、そんな匂いに
通じるものですね。
 
では、この辺で今日のおさらい、といきましょう!
 
7  スパイス香
 
8  ロースト香
 
9  動物臭(アニマル)
 
10 その他(ハチミツ、タール、パンの耳、エナメルなど・・・)
 
ということで、ワインの香りの引き出しを全部で10個、タンスから
引き出して、中から幾つかの香りをご紹介しました。
 
全部出揃った香りの引き出しは以下の通り・・・・・
 
1 フルーツ

2 フローラル

3 草、野菜

4 ドライフルーツ、ジャム

5 ミネラル

6 香草類
 
7  スパイス香
 
8  ロースト香
 
9  動物臭(アニマル)
 
10 その他(ハチミツ、タール、パンの耳、エナメルなど・・・)
 
ワインの香りを嗅いでみる時、まずこの1〜10の順番で
香りを探してみましょう。
 
1〜10がちょっと大変なら、まずは 1 にしっかり焦点を
合わせてみましょう。
 
そして、「おや?この香りはなんだろ?」という匂いが必ず
出てくるはずですから、そんなときにこの1〜10について
思い出してみるといいと思いますよ!
 
「ああ、これがスパイシーな香りなのかな?」
 
って、何となく分かってきます。
 
重要なのは、「スパイス」という言葉を香りを嗅ぎながら
自覚すること。できれば、シナモンや丁子やらなんでも
いいから映像として想像してみること。
 
そうすると、ピタッとくる時が必ず出てきます(^^)。
 
嗅覚復権プロジェクトを実践しているあなたなら、その
ピタッとくる瞬間は近いです!
 
何度も繰り返すかもしれませんが、ここでは厳密な
フルーツ、花、野菜、スパイスなどの固有名詞を
挙げる必要はありませんよ。
 
あくまで、フルーティー、スパイシー、という理解で
OKです。
 
 
 
では、今回の「香りの引き出し 後編」はこれでお開きです。
 
なにか、質問はありませんか?
 
遠慮なく、 info@viteitalia.com
まで、質問してくださいね!ご意見、ご感想も待ってます!!
 
さて、次回は、この香りの引き出し No.1の「フルーツ」について
詳しい解説を加えていきましょう!!
 
フルーツの香りとワインの質との関係について鋭くつっ込んで
行きますよ!!
 
この理解を深めるだけで、ワインについてかなり
「分かった」という感覚が得られるはずです!!
 
どうぞ、お楽しみに!!   バイバイ!