![]() カベルネ・ソーヴィニョンの蕾 雨の神戸ワイナリーで小さな芽を無数に摘んでしまいました。 これも出来上がるワインの質のためです(^^;) ブドウ畑へ! No.8 芽かき と 醸造現場テイスティング POTATURA VERDE E DEGUSTAZIONE ALL'APERTO 朝から見事な雨でした(^^;) でも、この日の作業は午後から。雨ガッパを用意していきましたが集合時間には 雨が止んでいました。ラッキー!! まず感動したのは、参加者の皆さんが一人の欠席者もなく時間通りに集合された こと。素晴らしすぎます。皆さんのご協力に大感謝です! さて、まずは栽培担当の末松さんよりスライドでブドウ栽培の1年のサイクルを映像 とともに説明していただき、同時に今回のテーマである「芽かき」の目的についても 言及していただきました。 「芽かき」の目的は主に三つの点に集約されます。 1.新梢 =芽の数の制限して、最終的な収量を押さえ、果実味の高い ブドウを得るため。 2.今年の芽と同時に、来年収穫する芽も選別して、ブドウの木のエネルギー の消費と生産性のバランスを整えるため。 3.生い茂った葉を落とすことで通風性を向上させ、より高品質のブドウの 生産性を高め、病害虫の多発を防ぐ。 スライドには、主幹から遠い芽と近い目の二つの芽が映し出され、遠い芽の 方がエネルギー消費が著しいため、遠い方をちぎり落とす、というセオリーを 教えていただくのですが、末松さんは 「写真のように二つしか芽が出ていないということはまずありえませんので、絶対に 教科書通りには行きませんよ!」 とにこやかに、また半分脅すような笑みをたたえて解説してくださいました(^^;) レクチャーの中で半月ごとに同じブドウの房の変わり方を追った素晴らしい記録 写真が出てくるのですが、その写真の5月上旬のものと外で目にしたブドウの木の 葉や蔓の大きさが随分違うので(今年の方が小さい)、その点を質問してみました。 「今年の葉がまだ小さいのは今年の気候によるものですか?それとも去年の気候を 引きずっている部分もあるのですか?」 それに対しての末松さんの答えは「双方ともに考えられる」というものでした。 「昨年の気候は神戸ワイナリー始まって以来の素晴らしい気候で降雨量が例年の たった50%だったので、葉も房も実も小さく、果実味の濃いブドウができあがり ました。 ただ葉が非常に小さかったために例年なら14,5枚に制限する葉の数を光合成を 高めるために20〜23枚まで残したことが影響しているのかもしれません。 それに今年の4、5月の気候も雨や曇りが多く、その点も例年よりブドウの生育が 遅れている原因になっているかと思います」 ヴィンテージは相互に依存しあっている。 思えば1年という区切りは人間が勝手に作っている数字的便宜上の世界なのだから 宇宙全体、地球全体の自然のサイクルを考えると至極当たり前なことのようにも 思えます。 いざ!ブドウ畑へ!! ![]() 最初に要領を説明する末松さん 末松さんがおっしゃったとおりブドウの木には、スライドで見たような2つの芽ではなく 無数の芽がいたるところから出ていました。それを 1.今年実をつけさせる芽 2、来年実をつけさせる芽 で選別し、さらに 3.結果枝の先端の芽を優先的にかき落とす 4.蕾をつけていない芽は切り落とす。逆に先端でも綺麗な蕾をつけていたら落とさない 5.湿気をためないようにできるかぎり15センチ感覚で伸びるようにする と瞬時の判断、決断、実行を要する責任重大な任務を遂行しました。 (ちょっと大げさかなぁ^^;) ![]() でも、はっきり言って滅茶苦茶難しい!むしり落とす瞬間はちょっとドキドキします。 だって、僕の一瞬の行為が今年と来年の収穫の行方を左右するわけですから・・・・(^^;) ![]() 二つの芽どころじゃない!文字通り無数!この中で今年のブドウの実をならせる 芽をセレクトして、それ以外をむしりとります。 ![]() 先端の一番元気な芽は落として二番目のみを残すとこんなにすっきりします。 ![]() 「間違ったら今年収穫できませんよ!それに来年実をならせなかったりもしますんで、誰が どの木を担当したのかチェックしとってください!」 と半分冗談で醸造課長の高坂さんに脅されながら皆さん一列きっちりと(!?)芽かきしてきました。 ![]() ![]() 途中で少し雨が強くなって神戸ワイナリーの方に傘をお持ちいただいたりしましたが 結構皆さん執念深くブドウの木に向き合い、色んな質問を投げかけてらっしゃいました。 ![]() 芽かき作業の後は恒例の醸造現場テイスティング! これは、まさに今ワインが発酵している、または熟成しているその現場の中で成長途中の ワインを中心に皆で「立ち飲み」するという前回からのテイスティング法です(^^) ![]() 最初に、2005年ヴィンテージのシャルドネを4種類いただきました。 1.ブドウの質が Aランクのもので8ヶ月のステンレス発酵を終えたばかりのもの 2.ブドウの質が、Bランクで樽熟5ヶ月。 3.ブドウの質が、Aランクでスキンコンタクトの後、新樽発酵3ヶ月。 4.ブドウの質が、Bランクで甘口仕上げ 1は、甘いフルーツの香りと口に含んだときのトロッとした液体の滑らかさが魅力的。 綺麗な酸が舌の上にとても繊細に残った。 2は、1に比べるとフルーツ香がやや薄いため、樽の香りとのバランスが少し欠けて いるように思えた。ピリピリくる発泡感も樽熟ワインには少し浮いた存在(未完成品 なので当たり前だけど) 3は、さすがに香り、味わいともにワンランク頭上を走っている。樽香とフルーツのバランスに 優れ、余韻の樽香も豊か。まだフルーツに樽香が溶けきっていなくこなれていないものの 将来が楽しみな香り。余韻に残る酸も今回のシャルドネのテイスティングワインの中で 一番強く、綺麗だった。 4は、「甘口」にワインを造ることの「リスク」を良く感じさせてくれる。つまり、甘さが 前面に出ると香りの繊細さがぶっ飛んでしまう。1〜3に感じされた神戸のシャルドネの 「かぐわしさ」がなくなってしまっているように思えた。 香りでは熟れた桃の香りが感じられるが、特に口に含むと、甘さによって香りが消されて しまうような印象を持った。 このシャルドネは、神戸ワイナリーの「エレガント」になります。 ⇒ ![]() 左はノーマルなコルクで24円。右がスーパーエクストラで50円する、というお話も気軽に 出てくるのも神戸ワイナリーの開放感と気さくさを感じさせられます。 スーパーエクストラは、年輪(!?)にゆがみがなくまっすぐで、しかも滑らか。 ロゼワインをはさんで、後半は赤ワインの比較テイスティングです。 1.メルロー 2005 ブドウのランク A 前発酵の後、3KLの焼きの強いオーク樽で発酵。後に乳酸を添加して乳酸発酵を 行ったもの(ヨーロッパでは乳酸発酵は100%が当たり前だが、日本のブドウはヨーロッパ ほど強くないので60%ぐらいで強制的に止める、ということです) やや苦味のある香り、チェリー香。 酸味が心地よく、甘みが綺麗に感じる。やや渋みが浮く。 2.メルロー 2002 樽熟 6ヶ月(アリエ産オーク、4年もの) そろそろリリース? 果実味しっかり。香りが開いた印象。樽からのタンニンはまだ若い。 3.メルロー 2002 樽熟 15ヶ月(アリエ産オーク、4年もの) 樽からのタンニンが強い。口の中で空気に触れさせるとタンニンの香りが浮いた 形で良く出てくる。まだこなれる必要あり。余韻に出ている樽の甘みが心地よく このワインのポテンシャルを感じさせる。 4.カベルネ&メルロー 2004 樽熟 15ヶ月 樽から出して今年2月に瓶詰め。 すでに「ヴィンテージ」としてリリースされる。 綺麗な果実と樽の香りがバランスよく混ざっている。 5.カベルネ&メルロー 2005 これから樽に移されるもの (2006年1月にアッサンブラージュを経験させていただいたものの神戸ワイナリー バージョンで、64(CB)対36(ME)の割合だそうです) 今でも十分に美味しい果実味が出ている! 高坂さん曰く「これでスグに瓶詰めすると3年でヘタリますわ。樽熟させることによって 熟成が遅くなって、ゆっくりと深さを増すんです!」 カベルネ&メルローは「ノーブル」というワインになります。 ⇒ ワイン・ミュージアムで恒例の集合写真(^^)ということで、2006年5月の「ブドウ畑へ!」はこれにておしまい。 次回、成長したカベルネ・ソーヴィニョン君に出会えることを楽しみに神戸に赴きたいと 思います!! あなたも是非一度ご参加ください(^^) ヤミツキになりますよ(^^;) 第一回 2005年5月 はじめての「ブドウ畑へ!」 第二回 2005年6月 副梢整理と誘引 第三回 2005年7月 ブドウ畑について尋ねる 第四回 2005年8月 色んな畑のブドウをテイスティング 第五回 2005年9月 発酵、圧搾、そして収穫! 第六回 2006年1月 アッサンブラージュと剪定 第七回 2006年3月 接木&青空テイスティング 第八回 2006年5月 芽かき&醸造現場テイスティング 第九回 2006年6月 誘引、巻き蔓除去、先端カット、副梢除去、花カス除去 第十回 2006年7月 酷暑の中の誘引、まきづる除去 パート2 第十一回 2006年8月 畑巡り&ブドウテイスティング 第十三回 2006年12月 『グラン・クリュ大沢(オオゾ)』へ 第十四回 2007年2月 2006収穫ワインのアッサンブラージュ 第十五回 2007年3月 冬季剪定&接木 トップへ 次回の「ブドウ畑へ!」 「ブドウ畑へ!」のヴィジョン 神戸ワイン 神戸ワイン ブドウ栽培日記 神戸ワインのショッピング
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