![]() 色づいた粒、これからの粒・・・ブドウたちは成長最終段階! ブドウ畑へ! No.19 2007年8月12日(日) テーマは、「畑のブドウテイスティング!」 ![]() 真夏の神戸ワイナリー、神戸西区、平野のブドウ畑を 巡りました。 見渡す限りの青空、夏らしい雲、猛々しく延びようとする ブドウの生命力と、人間の理性と欲望が、見事なまでに 一体化した、美しい風景です。 畑を巡りながら、早速ブドウのテイスティングに移ります。 テーマは、ブドウの樹の主幹から、結果母枝の先端までの 房のうち、主幹側の房と先端の房のどちらが味的に 甘いか、つまりはどちらが美味しく感じられるか、です。 地表を見ていた高坂課長が、黒みがかった石を ほじくり出して、おっしゃいました。 「こっちの畑は、石灰がかたまった石があるからね。 ブドウにはこの土質が一番なんよ。 反対に、あっちの粘土系の方は樹勢が強くなって イマイチ。房の大きさを比べたらよくわかるでしょ?」 ![]() シャルドネのある石灰質の土壌、黒い礫が見える 結果母枝の主幹側と先端側とドッチがおいしい!? と言う問いですが、これは先端側というのが答えです。 といいますのも、ブドウは生命体として成長しようという 意志をもっていますので、やはり遠くへ遠くへと栄養分を 送り込むそうです。 結果、先端の房には常に栄養素が行き渡り、反対に根元に 近いほうは常に後回しになって、成熟が遅れるのです。 また、房そのものでも、どの箇所の粒をテイスティングする のかでも、味は違ってきます。全く違うことに気づかされます。 房の翼の部分、つまり上部が美味しいか、先端部分が 美味しいか、という問題です。 この答えは、市販されているブドウであなたが テイスティングして確かめてください(^^) こちらも明らかに味の違いが出ています。酸、甘さ、そして 口に含ん出いるときの香りを総合して判断してみてください! ![]() あと2,3週間で収穫のシャルドネ ところで、ワインになるブドウの房の理想的な大きさという ものはあるのでしょうか? 上の写真の大きさですと、食べるには非常に小ぶり ですよね。でも、この大きさが理想だということです。 これには樹勢だとか、土質、あるいは樹齢など総合的な 判断が必要だとは思いますが、房自体が大きすぎると粒一つの 味わいのパワーが落ちるというのが基本的な考え方のようです。 一本の樹からどれだけのいくつの房を収穫するかという部分にも 関わってくる問題でしょう。一本の樹、一つの房、そして一つの粒が ワインになるために発揮する力を効率的に高めるというブドウ栽培の 基本律であり、質を高める上での黄金律である、ということです。 ![]() つきぬける青、深まる緑、夏のブドウ畑は太陽を呼吸する ![]() 栽培課末松さんの詳しい説明に聞き入り、質問する参加者の皆さん ![]() メルローの畑です。 カベルネやピノ・ノワールに比べても樹勢が強く生産性の 高いブドウだけあって、色づきもすでにしっかりしており、房の大きさも 眼を見張るばかりです。 ![]() 白い粉のようなものが房や葉に付着しているのに気づかれると思います。 これは、「ボルドー液」と呼ばれる石灰と硫酸銅を混ぜ合わせた 古典的な農薬で、現在では農薬としても認められないほど人体への 影響は少ないとか。 葉や皮を硬化させて、腐敗や害虫からブドウを守るものです。 ![]() ![]() ![]() 信濃リースリングは、日本の醸造の歴史からいうと非常に 画期的な交配種ということがいえるでしょう。 マンズワインが考案したリースリングとシャルドネの交配種です。 シャルドネ、メルローと来て、この信濃リースリングをテイスティング しているときに、ハッとしたことがありました。 え?これマスカット? これは、信濃リースリングの区画にある樹の最も先端にある、 つまりは、最も売れた房の翼の部分をテイスティングしたときに 感じたのです。 めっちゃくちゃに美味しい! 酸がそこそこに丸みがあって、というよりも、しっかりした 酸に甘みと香りが乗っかっている、酸をコーティングしている。 香りが絢爛と出てるんです! この成熟段階がすべてのブドウに到達したら収穫なんだろうなと 直感できました。 ![]() 平野の畑を出て、神戸ワイナリーの広大な押部谷の区画を通りながら ワイン城に戻ってきました。 ![]() さて、これからは、畑作業です。 今回のテーマは、前回同様に、副梢整理、あるいは 誘引などの除葉作業が主なのですが、加えて 「摘房」という大きくなりすぎた房の粒をカットして 味のポテンシャルを上げる重要な作業もありました。 まずは、房の周りにボウボウに伸びている葉をカットして いきます。見てください、下の2枚の写真を上が作業前 下が作業後・・・房周辺の葉を取り除くと風通しが 良くなって、房を病気や害虫の被害から守ってくれます。 ![]() ![]() そして、もう一つが太陽の光を房に直接浴びせるということが 大切です。 ブドウにはこの点で2種類あって、直光型という色づきや 成熟には絶対に日光が必要なカベルネのようなタイプと 散光型という日光が必要のないタイプ、メルローやピオーネ などがこのタイプに属します。 ![]() 左は摘房前、右は摘房後。かなり切り込んで しまいました(^^;)ちょっと、やりすぎたかな。 でも、手の平に乗るくらいの大きさがベストとの指導もありました。 汗のカキカキ、畑を回って、ブドウと触れ合って幸せな時間でした。 大きな土台としての自然があって、これは100%受け入れなければ ならないとしても、その自然の制約の中で美味しいワインを 作るために最大限の努力を惜しまない神戸ワインの ワイン造りの素晴らしさについて、考えました。 もっといえば、人類の歴史始まって以来、おそらくは最も 付き合いの深い飲み物が、何故ここまで長い歴史の時間の 流れの中で滅びることなく連綿と受け継がれてきたのかを、 考えました。 そこには、自然を受け入れること、そしてその中で努力を 忘れないこと、という完璧な形での穏やかでかつ厳格な人間性が 内包されているからなのでしょう。 神といおうが、先祖といおうが あるいは地球や自然と表現しようが、人間がそのごく一部であり そこでサヴァイヴァルするのに最も理想的な形を常に模索しているのが ワイン造りと言う文化であり、人間の業であるのでしょう。 次回、カベルネ・ソーヴィニョンの収穫で、一年間の栽培の 集大成を感じましょう。すでに収穫を終え、発酵したての ワインちゃんもいただけたりして!! 初めての方も大歓迎ですよ! 次回開催はコチラ! 第一回 2005年5月 はじめての「ブドウ畑へ!」 第二回 2005年6月 副梢整理と誘引 第三回 2005年7月 ブドウ畑について尋ねる 第四回 2005年8月 色んな畑のブドウをテイスティング 第五回 2005年9月 発酵、圧搾、そして収穫! 第六回 2006年1月 アッサンブラージュと剪定 第七回 2006年3月 接木&青空テイスティング 第八回 2006年5月 芽かき&醸造現場テイスティング 第九回 2006年6月 誘引、巻き蔓除去、先端カット、副梢除去、花カス除去 第十回 2006年7月 酷暑の中の誘引、まきづる除去 パート2 第十一回 2006年8月 畑巡り&ブドウテイスティング 第十三回 2006年12月 『グラン・クリュ大沢(オオゾ)』へ 第十四回 2007年2月 2006収穫ワインのアッサンブラージュ 第十五回 2007年3月 冬季剪定&接木 第十六回 2007年5月 芽かき 第十七回 2007年6月 副梢整理、巻き蔓除去、誘引 第十八回 2007年7月 副梢整理、誘引、巻き蔓除去、摘房 第十九回 2007年8月 畑のブドウテイスティング&摘房 トップへ 次回の「ブドウ畑へ!」 「ブドウ畑へ!」のヴィジョン 神戸ワイン 神戸ワイン ブドウ栽培日記 神戸ワインのショッピング
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